表千家
表千家は、裏千家、武者小路千家とともに三千家の一つです。 千利休の孫、千宗旦には四人の息子がいました。 そのうち長男を除いた三人が茶道を志し、それぞれ表千家、裏千家、武者小路千家を創始しました。最初に茶道を継いだ三男・江岑宗左(こうしんそうさ)が父・千宗旦から「不審菴(ふしんあん)」を受け継いだことが、表千家の始まりです。表千家は日本の茶道界で 2 番目に大きな流派です。
表千家は、千家の本流であり、利休が営んだ茶室・不審菴を歴代の家元が継承しています。四百年以上の歴史を持つ表千家は、古くからの作法を忠実に守ってきた流派でありながら、古き心を学ぶとともに、現代の暮らしに茶道を活かすことを探求し、道具や所作はシンプルで慎ましく、わびさびの心を感じることができます。
表千家の茶道の特徴としてよく挙げられる点は、伝統に重きをおいており、保守的であるということ、また、道具も伝統的なものやシンプルなものが多く、わびさびを感じられる雰囲気のものになります。茶筌は煤竹製のものが使用され、帛紗は女性は朱色、男性は紫色となっています。抹茶の点て方にも特徴があり、表千家はあまり泡立てません。
千利休の茶道を受け継ぐ表千家十五代家元を2018年に襲名したのは、十五代 猶有斎(ゆうゆうさい)氏。十四代 而妙斎 氏の隠居に伴い、表千家十五代を継ぎました。