中国紅茶
紅茶は、中国六大茶の1つで、中国紅茶の特徴としては、茶葉そのものの香りに個性が強いものが多い点を挙げることができます。インドとスリランカで栽培された紅茶が世界で最もよく知られているため、インドなどに比べますと中国の紅茶はあまり知られていないと言えるかもしれません。 中国にはさまざまな種類のお茶がありますが、紅茶は中国国内ではあまり消費されてないのが現状です。 しかし興味深い点は、中国の紅茶の輸出量は他のどの種類の中国茶よりも多くなってることです。 中国の紅茶の生産量は総生産量の50%を占め、世界的に人気が高まっています。
中国で紅茶が作り始められたのは、明王朝末期〜清王朝始めの1643年頃とされています。ちょうどその頃、東洋との交流を始めていたヨーロッパ人好みの風味であったことから広く普及し、世界のお茶文化の源泉となったお茶といわれています。中国紅茶は、工夫(こんふう)紅茶、小種(しょうしゅ)紅茶、紅砕(こうさい)茶の3つに区分できます。工夫紅茶というのは、多くの時間と労力を費やして作られる紅茶のことで、産量が少量で価格も高価になります。世界の三大紅茶の一つである安徽省の祁門紅茶や、雲南省の滇紅(てんこう)紅茶、四川省の川紅(せんこう)といった中国を代表する紅茶の多くは、この工夫紅茶に区分されます。小種紅茶は、正山小種(せいざんしょうしゅ)、外山小種(がいざんしょうしゅ)、煙小種の3種類のみで、市場もとても小さく、主にヨーロッパに輸出されています。紅砕茶は、茶葉を小さく裁断し、工夫紅茶の工程を簡素化した製法で作られるのが主流で、大量生産が可能なため、ティーバッグなどにも利用されています。